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裁判員ネット・インターン体験記 その⑥

2011年7月2日

裁判員ネットでは、定期的に裁判員ネットで活動する学生の方をインターン生として募集しており、このたび第5期インターン生の募集を開始しました。インターン生は、裁判員制度市民モニター企画・運営などを担当し、それを通して裁判やそこから見える社会の問題点について取材や議論を通して自分たちで考え、広く発信する活動をしています。
今回は、これまでのインターン生の「体験記」をお届けいたします。裁判員ネットでの活動に興味を持たれた方や、「インターンをやってみたい」と思われている学生のみなさんは、ぜひご一読ください。

■インターンシップを通じて学んだこと

第4期インターン生・宗 伸一郎さん(法学部・3年)

私が今回のインターンを通じて学ぶところがあったのは、主に以下の三つでした。
第一に、裁判員制度に関する知見が深まったということです。裁判員ネットは、市民の視点から、裁判員制度についての議論の機会をつくり、あるべき姿を模索し、情報発信を行っていく団体ですが、その中で我々インターンにとっての具体的な第一の目標は、フォーラムを成功させるということにありました。何度も会議を行い、市民モニターから得られた情報を分析し、議論を重ねました。また今後裁判員になるかもしれない市民はもちろん、裁判員経験者や、法律実務の専門家など、様々な立場の方々の意見に触れたことで、私にとって裁判員制度は、インターン開始前とは全く違った生き生きとしたものに見えるようになりました。
第二に、イベントを成功させるための準備の大切さを改めて思い知りました。市民モニターで情報を集めた後、イベントの広報活動を担当しました。準備は「できる事は全てやる」という方針に従って徹底的に行われたので、初めのうちは「そこまでやらなきゃいけないのか」と思ったこともありました。しかし、フォーラム当日には、私はその考えをすっかり改めざるを得なくなりました。裁判員制度について考えることは非常に重要であるとはいえ、残念ながらさほど注目を集めるテーマとは言えません。にもかかわらず、フォーラムには本当に多くの方に足を運んでいただき、これはやはり準備が実を結んだのだ、あれだけの準備が必要だったのだと思うようになりました。
第三に、効率の良い組織がどのように動いているのか、直に見ることができたということです。前述の通り徹底した準備を行ったので、裁判員ネット全体としてなすべき業務もその分多くなりました。それらの仕事の分担・役割が決められ、実行されていく様子が、非常に効率的であると感じました。なんとなく集まりなんとなく活動している組織では、とてもこうは行かないのではないかと思います。
この他にもたくさんのことを(主に失敗を通して)学んだのですが、ここでは比較的言葉にしやすいものだけを取り上げ、私のインターン体験記としたいと思います。

■「伝える」ことの難しさに直面した

第4期インターン生・魚谷理恵さん(外国語学部・3年)

裁判員ネットでインターン生として活動して、私は多くのことを学びました。フォーラムや市民モニター、提言起草など様々なイベントへの取り組みを通して、裁判員制度に対する自身の理解を深め、自分なりの問題意識を見つけることができましたし、それぞれのイベントに向けての準備作業の中でチームワークの大切さ、そして支え合うことのできる仲間がいることのありがたさを肌で感じることができました。
このインターンでの活動を通して私が最も心に残っていることは「伝える」ことの難しさです。裁判員ネットの活動を通して、私は常に他者に対して「伝える」ことを求められてきたように感じます。提言起草や日々の会議の中でいかに自分の意見や視点、考え方を「伝える」のか、議事録やメール文でいかに的確に、分かり易く要旨を「伝える」のか、フォーラムの場で裁判員ネットとしての考え方をいかに正確に、間違いなく来場者の方々に「伝える」のか…など、様々な場面で「伝える」ことを常に求められ、その度にその難しさに直面しました。これまでの私は、自分の伝えたい内容を、自分の好ましい方法で伝えることで、コミュニケーションをとれたものだと思い込んでいたように思います。しかし、裁判員ネットでの活動を通して、「伝えたい内容だけでなく、自分の思いや考え方をいかに相手に伝えるのか」という部分にも意識を置くことができるようになったと思います。
また、裁判員ネットでの活動は私に素晴らしい仲間との出会いをもたらしてくれました。この裁判員ネットの活動には様々な人が、それぞれ熱い思いを持って、全力で取り組んでいます。その「熱さ」ゆえ、時に意見が分かれ、侃々諤々の議論をすることもありましたが、どんな時でもしっかりと議論をして、相手のことを理解するための努力を惜しまない仲間の中に身を置くことで、全力で問題に取り組むことの清々しさ、議論を経て終着点にたどり着いた時の達成感を知ることができました。自分が疑問に思ったことや取り組みたいと思ったことについて声をあげれば、全力でその投げかけに返答してくれる人たちがいる。そして、頑張れば頑張った分だけ評価され、信頼を得ることができる。打てば打つほど響く、素晴らしい環境に身を置けたことは私にとって大きなモチベーションになりました。
裁判員ネットでインターンを始めたきっかけは、純粋に「裁判員制度について知りたい」というものでした。しかし、インターン生としての活動を終えるにあたって、この活動を通して得たものは裁判員制度に関する知識や視点に留まらず、これからの生活の中で私にとって重要となるであろうたくさんの経験やスキルにまで及ぶと感じています。

■積極的に動くほどに自分の可能性を広げられる

第4期インターン生・爲田世良(法学部・1年)

私は、自分には話す力や段取りのスキルといった基礎的な能力が不足していると感じていました。将来社会に出て活動していくため、こうした社会人としての力を身に付けたいという思いで裁判員ネットのインターンへの参加を決めました。
半年間のインターン活動に取り組んでいる中で私が特に成長したと感じたことは、先を見据えた計画性を持ち、全体を見渡して行動に移すという点でした。フォーラムを開催するにあたり、広報の部門を担当したのですが、その計画立案や目標設定を詳細に行う必要がありました。その際様々な事情を考慮しなければならず、段取りを組む力や変化する状況に対して対応する能力の重要性を強く実感しました。やり終えた時の達成感はひとしおであり、自分の中でやりきったことに対する自信も芽生えました。
また、話す力に関してですが、インターンシップに参加するからには、常日頃感じていた苦手意識を克服し、むしろ得意分野にしたいと考えていました。そこで、大勢の前で発表することにチャレンジしてみようと決め、フォーラムでの発表者として自ら手を挙げました。そして、なぜ自分は話すことが苦手なのか、話すことを自分のものにするためにはどうすればいいのか、といった悩みや疑問をスタッフの方に相談する機会を得、それを通じて助言を頂くことで、自分なりに考えるきっかけとなりました。何より、人前で話すということを大きな舞台で経験できたことは非常に大きな意義があると感じており、とても大きな財産となりました。この経験から、積極的に行動することで自分の可能性を広げることができるのだという学びを得ることができました。
インターン活動全体を通じて強く実感したことは、全ての行動に対して責任が伴ってくるということでした。そのため常に先を見据えた行動や何度も検討する習慣を身につけることができました。こうしたものは裁判員ネットのインターンに参加したからこそ身につけることができたのだと感じていますし、さらに多くのことを身に付けたいというモチベーションを抱くようにもなりました。そうした思いから今後も裁判員ネットの一員として自己の成長を図るとともに、他のメンバーをリードできるような存在になることを目指して頑張りたいと思います。

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