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「刑務所は、一般の人でも見学できるの?」

2009年7月5日

「懲役とは罰を与えるだけなのか。それとも再犯防止のため、出所後に仕事を得られるような教育を行っているのだろうか」

裁判員制度が始まり、国民の中から選ばれた裁判員が刑罰の判決に加わることになりました。
これを受けて、受刑者の刑務所での生活や更生について関心も高まっていることでしょう。
刑務所はこれまで、分厚い壁に覆われ、法曹関係者の研修や大学の研究以外の目的で公開はされてきませんでした。
しかし、最近国民からの要請を受けて、各刑務所は施設の一般公開に取り組んでいます。
昨年11月、法務省は矯正の現場を積極的に公開するよう、各刑務所に通知をしました。

つまり、「一般の方々であっても、刑務所に直接問い合わせることで、施設の見学を行うことができる」のです!

とはいえ、受け入れの可否や対応は、施設により異なります。

府中刑務所は、法曹関係者の見学が日頃多数行われるため、刑務所側の対応が困難という理由で、一般の見学者の受け入れは、年に1~2度100人規模で行うことを予定しているとのことです。実際に、今年3月に近隣住人対象に施設の公開が行われました。

裁判員ネットも、弁護士、会社員、学生のメンバー10人で、5月19日に千葉刑務所、5月29日に横浜刑務所の施設見学を行いました。

関東だけでなく、関西、九州の刑務所でも、刑務所の一般公開がすすめられています。

「市民向けに刑務所内部の見学会 京都弁護士会主催、全国初 」
http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009032401000945.html

実際に見学までの手順をご説明します。但し、手順や受け入れの可否は、施設により異なりますので、見学したい施設に直接ご確認ください。

(1)問い合わせ
まず見学を行いたい刑務所に直接電話で連絡をします。総務課あるいは庶務課の方に、見学の意向と目的を伝えてください。
各施設の連絡先はこちら。

全国の矯正施設一覧:http://www.moj.go.jp/KYOUSEI/kyouse16-03.html

 ↓

(2)申請書類をFAXで送付
電話後、下記の書類の提出します。施設によっては、フォーマットをお送りくださいます。見学が可能な時間帯は、平日の13~15時が一般的なようです。見学希望日の2週間前には、以下をお送りするのが適当でしょう。
 ・参観申請書(見学の日時・参観人数・参観の目的・代表者の氏名と連絡先など)
 ・見学者のリスト(見学者の氏名・年齢・所属など)
 
 ↓

(3)電話、あるいは書簡にて、担当者の方より受け入れの可否の連絡

これまで、刑務所内の様子は、少ないメディアからの情報をもとに想像するしかありませんでした。
実際に自分自身の目で現場を見ることは新しい気づきを得られる体験になると思います。(森下)



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