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裁判員ネット・インターン体験記 その⑫

2013年6月20日

裁判員ネットでは、定期的に裁判員ネットで活動する学生の方をインターン生として募集しており、現在第9期インターン生を募集しております。インターン生は、裁判員制度市民モニターの企画・運営などを担当したり、裁判やそこから見える社会の問題点について意見を交わし、自分たちの問題として考え、広く発信する活動をしています。
今回は、第7期のインターン生の「体験記」をお届けいたします。裁判員ネットでの活動に興味を持たれた方や、「インターンをやってみたい」と思われている学生のみなさんは、ぜひご一読ください。

■周りに支えられ積極的になれた

第7期インターン生・小林紗和さん(法学部政治学科3年)

私が裁判員ネットのインターンに参加したのは大学3年生の夏でした。以前友人が裁判員ネットでインターンをしていたことがあり、その存在を知ってはいましたが、応募することなくずるずると2年も経ってしまいました。冬から本格的に就職活動が始まることを考えると、今が最後のチャンスだと思い、思い切って一歩を踏み出しました。
インターンを始めてすぐの頃は、毎週行われる会議に参加していてもわからないことが多く、ただ参加するだけで全くコミットできていない自分がいました。また、活動においてもただ与えてもらった役割をこなすだけになってしまっていました。
インターン期間がちょうど半分に差し掛かったとき、積極的に前に出て行くことのできない私を、スタッフの方々が叱咤激励してくださいました。インターン生一人ひとりの様子を見てくれているのだと感じるとともに、こんなに真剣になって向き合ってくれる人たちがいる、応援してくれている、そう思うと、自然とやる気がこみ上げてきました。残りの期間、悔いのないよう頑張ろうと決心しました。
その後は、1か月後に控えたフォーラムに向け率先して仕事を引き受け、告知活動など、「縁の下の力持ち」として仕事をまとめられるように努力しました。フォーラム当日には多くの方にご来場いただき、来場された方から満足できたという声を聞いたときは、大変感動しました。私でも何かの力になることができるのだ、と自信を持つこともできました。
私は、高い志を持つインターン生、スタッフ、講座や市民モニターで出会った一般の方々など、このインターンで出会ったすべての人からプラスの影響を与えてもらったと感じています。ここでのすべての出会いに感謝し、自身のより大きな成長につなげていきたいと思います。

■「伝える力」、「協同する力」が身についた

第7期インターン生・福家百伽さん(法学部法律学科1年)

私は、大学に入ってさまざまな経験を積んでいくためのひとつの選択として、裁判員ネットに参加しました。実際に活動してみると、単にこれまで知らなかった物事に関しての見聞が広まった、というだけではなく、「人と仕事をする」とはどういうことなのかを学ぶことができました。他者とともに、同じ目的にむけて計画を立て、会議を重ね、仕事を行っていくというのはどのようなことなのか。その難しさや楽しさについて感じ、考えるきっかけになりましたし、また自分には何ができるのか、何を苦手としているのかなど、それまではあまり深く考えることのなかったことをも、意識して考えるようになりました。
裁判員ネットでの活動を通して、私の場合は特に、人への物事の「伝え方」を意識するようになりました。これまでの私は、自分の伝えたいことを、その時思いついた言葉で深く考えずに口にしていたことが多く、相手に対する配慮に欠けた話し方をしてしまいがちでした。しかし、裁判員ネットで活動をする中で、それでは伝えたいことを満足に相手に伝えることはできないのだということに気づきました。そして次第に、どのような言葉・表現がわかりやすいのかについて配慮することの重要性を理解することができました。そのおかげで、自分が伝えたいと思っていることの伝わり方は格段に変わったように思いますし、人と一緒に作業をする時に、仲間への配慮がいかに大事であるかについても学ぶことができたと思います。
普段の大学生活では日々の勉強やサークル活動に追われ、自分を見つめなおす機会を得るのはなかなか難しいことなのではないかと思います。また、仲間とともに一つの目標にむけて活動を積み上げていく、という経験も容易に得られるものではないと思います。この半年間は、仲間と向き合い仕事をこなしながらも、同時に自分自身と向き合い、考える良い機会になりました。忙しさに追われるだけの日々ではなく、メリハリのついた日々を過ごすことができたのはこのインターンに参加したからこそのものだと思っています。大学生活最初の夏に裁判員ネットの活動に参加できて、本当によかったと思います。



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