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学校法人郁文館夢学園にて出張授業を開催しました

2013年6月3日

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学校法人郁文館夢学園 出張授業「裁判傍聴ツアー」

・主な内容
2013年3月21日(木)、学校法人郁文館夢学園の高校3年生約30名を対象に、裁判員裁判の傍聴とグループワークを合わせた授業、「傍聴ツアー」を実施しました。同校で行う出張授業は2011年から実施しており、今回で5回目となります。この授業は、2部構成のプログラムで、まず午前中に東京地方裁判所で裁判員裁判を傍聴したあと、午後は学校に戻り、教室で傍聴した裁判に関する「解説講義」と意見交換を行う「グループワーク」を行いました。グループワークでは、傍聴した裁判から気づいたことを、生徒一人ひとりに振り返ってもらい、それをもとにグループでディスカッションを行って模造紙にまとめました。そしてまとめられた内容はグループごとに発表してもらいました。

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・傍聴したからこその気づき
まずこの授業では、全員が裁判員裁判を傍聴しました。そして、その現場を見た上で「気づいたこと」をテーマにして、グループで話し合いました。「気づき」の内容は、法廷で使用している機器や道具といった素朴なものから、傍聴した事件から考えたこと。さらにそこから裁判員制度や刑事司法のあり方、犯罪や社会の課題などへと内容が発展しました。いずれも真剣で且つ深い洞察にもとづいたものであり、皆さんの声を聞いて、主催する私たちも改めて考えさせられるものがありました。

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・「自分のこと」としての視点
また、授業の最後にいくつかのテーマをもとに全体で意見交換を行いました。例えば「自分が裁判員になったら」というテーマでは「判断が感情に流されるかもしれないので不安だ」といった意見や「たとえ裁判官でも、そもそも人間である以上完全に感情を消し去って判断することなどできないのでは」「大変だけど、だからこそ慎重に考えるのでは」など、活発な意見が交わされました。生徒のみなさんの意見を聞いて「傍聴」が制度や司法、社会のことについて、深く考える機会になることを改めて実感しました。ある生徒さんの感想に「裁判という場所は、私たちにとって遠いけれど別世界ではないと感じました」とありました。これこそ私たち市民がどこかに持っていなければ視点なのではないかと思います。
今後も、裁判員ネットは市民の視点から若い世代が司法について体験的に学び、考えることができる機会もつくっていきたいと思います。

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■当日の様子、参加者の感想等はこちらからご覧いただけます(郁文館夢学園HPへ)



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