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[コンテンツ追加]裁判員ネット「市民講座」実施事例紹介(自治体編)

2012年10月18日

裁判員ネットが実施している社会人向け「市民講座」の実施事例を紹介します。

裁判員ネットでは「裁判員になるかもしれない」市民の視点から、「出張授業」「市民講座」を実施致しております。この講座・授業では刑事司法や裁判員制度の基礎部分から理解していただくと共に、裁判員経験者の話や裁判員裁判の「現場」についての情報も盛り込みながら、より具体的でわかりやすい解説を行います。
また模擬裁判など実際に受講者自身が「将来自分が裁判員になったら」ということを体験的に学ぶことができる機会もつくります。

これまでの実施例のうち、社会人対象で行った「市民講座」について以下の形で紹介いたします。ご興味がございましたら、是非ご覧下さい。

 

■地域活動入門講座/荒川区社会福祉協議会
「裁判員裁判の基礎知識と模擬裁判ワークショップ」

・主な内容
2012年9月、荒川区社会福祉協議会・地域活動サロンにおいて、地域活動入門「ふらっと講座」で「裁判員裁判の基礎知識と模擬裁判ワークショップ」を開催しました。この講座では20名以上の方が参加されました。
裁判員制度の基礎的な内容をわかりやすく解説しつつ、制度の現状についてお伝えしました。その後DVDを使った模擬裁判を行い、制度について「知り」、「考え」、一緒に「議論」する機会となりました。
・体験にもとづいた発言
この講座ではDVDで裁判の映像を見て、その裁判の判決を考えるという模擬裁判をグループワークとして行いました。被告人が有罪か否かの判断を行うべく、参加者同士で意見を出し合いました。「証人の証言をどこまで信用すべきか」などについては、参加者からは自分の体験に基づいた意見が出るなど、活発な議論がなされました。
・「自分のこと」としての視点
裁判員候補者名簿に掲載された人が累計で127万人を超えた現在、裁判員に選ばれるということは決して人ごとではすまされない状況です。参加者からも、模擬評議体験を通して、「もし自分が選ばれたら」という視点からの質問や意見が活発に出され、私たち市民が司法の場で出来る事や関わる意味についても議論することができました。
また「今後もこういった機会が欲しい」という要望も出され、参加者の皆さんの意識と意欲の高さを強く感じさせられました。
 

■市民講座/東京都町田市生涯学習部・町田市中央公民館
「三年目を迎えた裁判員裁判を検証する~どこまでが守秘義務か」:全3回

・主な内容
2011年10月から週1回の全3回シリーズで、町田市中央公民館で「三年目を迎えた裁判員裁判を検証する」と題した連続講座を実施しました。
シリーズ第1回目は「刑事司法の基礎・裁判員制度の概要と問題点」についての講義を行いました。第2回目には実際に参加者の皆さんDVDを使った模擬裁判を体験してもらいました。そして3回目は裁判員経験者(男性)の方をゲストスピーカーとしてお招きして、実際に裁判員として参加したことについての体験談を語っていただきました。
・裁判員経験者の体験談
回を重ねるごとに参加者の方々からは活発な発言がなされるようになりました。参加者自身もDVDを使った模擬裁判を経験し、グループで判決を考えるワークショップを実施し、その上で裁判員経験者の経験談を聴くというプログラムの流れがあったことから、参加者の皆さんは制度についての具体的なイメージを持つことができたようです。特に裁判員として裁判当日どのように過ごしたかや、守秘義務についてなど、具体的な質問がなされ、制度の課題点・問題点についても活発な意見交換がなされました。
・受講者から市民モニターに参加する人も
受講された方の中には、実際の裁判員裁判の現場を知りたいということから、裁判員ネットの市民モニターとして裁判を傍聴する方もいらっしゃいました。この講座が市民の皆さんが裁判員制度について深く考えるきっかけになったのではないでしょうか。

 

■市民講座/東京都千代田区政策経営部国際平和・男女平等人権課
「裁判員制度を知ろう―男女共同参画社会における制度の課題とは」

・主な内容
2011年12月、千代田区政策経営部国際平和・男女平等人権課と共催で男女共同参画の視点から見た裁判員制度に関する講座を行いました。この講座では講義だけでなく、事前に裁判傍聴を行いました。そして女性裁判員経験者の方をお招きして体験談を語っていただき、意見交換をする場を設けました。
 ・事前の裁判員裁判傍聴
事前に受講者の中から希望する方を対象に、実際の裁判員裁判を傍聴して頂く機会を設けました。ほとんどの受講者が、裁判を傍聴すること自体初めてでした。それぞれの傍聴の感想を述べ合った際には「自分がもし裁判員の立場だったら」という視点からの発言も多くあり、現場を肌で感じたことから、より具体的なイメージを持った上での声が多くありました。
・女性裁判員の話
この講座では男女共同参画の視点で、裁判員制度を考えることを試みました。これまで司法の分野では男性が多数を占めていたわけですが、裁判員は抽選で選ばれることからその状況が大きく変わることになります。そこで、今回は子育て中の女性裁判員経験者から体験談を語っていただき、裁判員裁判の現状やサポートの状況、そして課題などについて、最新の情報を参加したみなさんにお伝えしました。そしてそれらを踏まえた上で、参加者全体で制度について深めて考えるディスカッションをワークショップ形式で行い、活発な意見交換がなされました。

 

■社会教育講座/東京都目黒区教育委員会・目黒区東山教育館
「裁判員制度のイロハ その時、あわてないために」:全4回

・主な内容
2011年1月から週1回の全4回シリーズで、目黒区東山教育館で「裁判員制度のイロハ その時、あわてないために」と題した連続講座を実施しました。
シリーズ第1回目は「刑事司法の基礎・裁判員制度の概要と現状」第2回目は「裁判員制度の課題点」についての講義を行いました。第3回目には実際に参加者の皆さんDVDを使った模擬裁判を体験してもらい、第4回目は「市民として裁判員制度にどう向き合うか」をテーマにワークショップを行いました。
・模擬裁判とワークショップ
この講座の第3回目にはではDVDを使った模擬裁判を行い、それぞれのグループで判決を考えるワークショップを行いました。また、第4回目には、模擬評議の体験から「どのような点で疑問を感じたか」「判決を考える上で迷った点は何か」などの意見を出し合うワークショップを開きました。そして、裁判員としてどういったポイントに注意しなければならないのかといったことについても、さまざまな角度から自由に意見が交換されました。
・自主的な勉強会へ
この講座参加者から「継続的に学習する機会を作りたい」という意見が出され、自主的な勉強会が開かれるようになりました。またその中には実際の裁判員裁判も傍聴したいということで、裁判員裁判市民モニターに参加される方もおり、地域の中で身近な問題として司法を考える機会となったのではないでしょうか。

 

■市民講座/東京都小平市教育委員会・小平市中央公民館
「今、裁判員制度を考える」:全3回

・主な内容
2011年12月、小平市中央公民館開催された「今、裁判員制度を考える」に裁判員ネットのメンバーが講師を務めました。この講座は全3回シリーズで、裁判員ネットはその第3回目を担当しました。ここではDVDを使った模擬裁判を行い、裁判員を疑似的に体験する機会をつくりました。
・裁判傍聴と模擬裁判
この講座ではシリーズ第2回目に職業裁判官のみの刑事裁判の傍聴を行ったことから、裁判員裁判との比較についての講義を行いました。そして次にDVDを使った模擬裁判を行い、それぞれ参加者は裁判員として事件について考え、判決を考えました。このなかでは、例えば被告人の「故意」についてなど、目には見えない「内面」の部分をどのように解釈すべきかなど、突っ込んだ議論もなされました。
・体験を通して
この講座では裁判の傍聴と模擬裁判とが組み合わされていたことにより、「体験」をベースに具体的なイメージを持って考えることができる機会になりました。参加者の皆さんからは「身近に考えることができた」という声もある一方、「自分が裁判員だったら悩むのでは」という声もあり、「人を裁く」ということについて、それぞれの観点からの意見が交換されました。

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