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死刑 人は人を殺せる。でも人は、人を救いたいとも思う

2009年4月30日

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『死刑』あなたはこの言葉を聞いてどのようなことを思うだろうか。ある人は死刑制度を受けることは自業自得である、罪を犯したからいけないのだ、と思うだろう。犯罪への抑止力、遺族に代わって国家による仇討ち、とも思うだろう。また、ある人は国家による殺人であると考え死刑制度廃止を強く求めているかもしれない。

しかし、私たち一般人が死刑についていくら議論しようとも、それはどこかきれい事のように聞こえてしまう。なぜなら、私を含め皆死刑制度について何も知らないからである。多くの国民は視界の端っこに死刑制度なるものを認めながら、そこから目を逸らしているのだ。

そこで著者は死刑を直視するため、遺族に、死刑囚に、廃止派に、存置派に、刑務官に、教誨師に、元検事に、弁護士に会う。その上で考える。死刑は不要なのか。必要であるのか。人が人を殺すことの意味は何なのか。罪と罰、そして償いとは何なのか。

人々の話を聞き、考えを巡らし、筆者なりの結論へ辿り着く。しかし、著者は読者に同じ道を辿ってもらうのではなく、死刑の現実を見た上で、それぞれの結論を導き出すことを願っている。

評:木曽 太地(裁判員ネット・スタッフ)



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