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なりたくない人のための裁判員入門

2009年4月8日

 

なりたくない人のための裁判員入門 (幻冬舎新書)

著者/訳者:伊藤 真

出版社:幻冬舎( 2009-03 )

新書 ( 205 ページ )


刑事裁判では『わからない』というのも立派な意見です。数学の問題は『わからない』では結論になりませんが、刑事裁判では『有罪かどうかわからない』なら無罪という結論にたどり着く。ですから、『わからない』という言葉を遠慮する必要はありません。(本書198頁より)

『中高生のための憲法教室』(岩波ジュニア新書)なども書いている著者によるこの本は、わかりやすく裁判員制度の問題点を明らかにしています。平易な言葉使いで、刑事裁判の意味や法律の考え方について丁寧に説明している本です。

幸か不幸か裁判員に選ばれた人々は、国家権力に利用されないために、具体的に何をすればいいのか。もっとも大切なのは、心の底から納得できるまで「わかったフリ」をせず、自分の意見を取り下げないことでしょう。(本書198頁より)

裁判員制度の問題点をあげて反対するというスタンスの本ではなく、もし裁判員になったらどのような姿勢が大事なのかも上記のように具体的に提案しています。

タイトルは、『なりたくない人の裁判員入門』。しかし、この本を読むと、「なりたくない人」が、裁判員制度を変えるために裁判員になろうと決意するかもしれません。そんな静かな力をもつ本です。

評:大城 聡(弁護士/裁判員ネット・代表理事)



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